翌日のハロウィンネタを用意した話
ハロウィンといえば仮装ですが、そんな事する余裕もないので習作でハロウィンっぽいSEを作ったのでソレの公開と、ハロウィンSSでも書きます。
「ハロウィン? あぁ、あの仮装して暴れる人達が居るやつね」
「暴れる部分をもってくるのはどうかと思うけれどあながち間違いじゃないよ」
僕はハロウィンがきらいだ。何故かと問われれば、中学時代のアイドル活動で、ハロウィンコスが基本的にミステリアスな雰囲気からということで吸血鬼ばかりやらされていたからだ。
僕だって自己意識があるから、やりたいコスなんてのも存在するわけで、緩やかに毎日を過ごすポートレートを撮るのも構わないし、それこそハロウィンなんて催しなんてのは年に一回のイベントなんだから好きなコスプレをしたいと僕は思うのだが、何故か渡されるコスは年々クオリティが上がっていく吸血鬼コスだった。
じわりじわりと責められるように、拒否を繰り返ししても気がついたら着せられる吸血鬼コス、好きだけど僕よりも咲夢(サクラ)のほうが似合うと思っているから、僕じゃないだろ……! なんてそういう言い合いもしたな……。
「また今年も僕は吸血鬼でもさせられるのかい?」
「いんや、今年はセナの好きなコスプレを用意したよ。ほらドラキュラ!」
「いや変わらんよ。結局吸血鬼じゃないか」
「そんな事言わずにほら、着て見せてよ!」
「まぁ……。うん、姉貴には逆らえないし、着るけども……嫌だなぁ」
「だからといっていつも何着たい? って聞いても基本セナは答えないじゃないか……」
「あぁ、そういえば何故か年始めに今年は何着たい? みたいなこと聞いてくるけどアレ、ハロウィンのコスプレの話だったのか……」
「そうだよ、毎年黙ってスルーするからセナが悪いんだよ。僕は悪くない」
「そんなどこぞの過負荷の人みたいな発言はよしなよ」
「あぁ、悪い悪い、でもやっぱりにあってるじゃないか」
「来年はもう少しまともなコスをしたいものだがね……」
「覚えてたらね……!」
こうしてまた今年もハロウィンは吸血鬼のコスプレをさせられてしまった僕は不服そうな顔で、写真に撮られるのだった。